メッセージ
MESSAGE 代表あいさつ
“歯ブラシの動き”から、世界を変えていく
歯科が持つ可能性を発信していきたい
――クオキャリアが目指していることは?
「予防歯科」という一つのテーマから、いかに社会全体に良い影響を与え大きな課題を解決していけるかを考える。それが、私たちが背負おうとしているミッションです。歯磨きは、いわば日常生活における“世界最小”のルーティンではないでしょうか。でも、その毎日の小さな動きが、大きな変化をもたらします。人の健康寿命を延伸させるにとどまらず、労働力不足や社会保障費膨張といった社会課題の解決にも寄与できる可能性があります。予防歯科の認知と文化が深まるほど、個人と社会の幸福度も高まっていく。そういった未来の実現こそが、当社の目指しているところです。
――具体的には?
当社が創業時から軸にしているのは、歯科衛生士の求人メディア運営です。現代の歯科業界において歯科衛生士の需要は急激に高まっていますが、一方で深刻な人材不足に陥っていることも事実です。今から50~60年ほど前は「虫歯の洪水」時代と呼ばれており、歯科医院を開業すれば黙っていても治療を求める患者さんがどんどんやってきました。しかし徐々に家庭での口腔ケアが浸透。平均4本もあった12歳児の虫歯が、現在では1本にも満たないまでに減っています。人々のこういった健康意識、予防意識の高まりは、歯科医院に治療だけではなく予防の役割も求めるようになっていきました。そして注目され始めたのが、予防処置・保健指導のスペシャリストである歯科衛生士の存在だったんです。 近年の研究で、誤嚥性肺炎や糖尿病、アルツハイマー型認知症など、全身に発症する多くの重大な疾患に、実は歯周病菌がかかわっていることが分かってきました。つまり、口腔の健康を保てれば、全身疾患の罹患リスクを下げることができると考えられます。歯科衛生士がより多くの人の歯周病予防を含む口腔衛生管理にかかわることができれば、その分だけ多くの人の全身の健康まで守ることができる。有病率が下がれば、人々のQOLが高まる。高齢になっても自立して社会活動に参画できる。医療費・介護費などの社会保障費の抑制にもつながる。これが、先ほどお話しした「予防歯科の認知と文化が深まるほど、個人も社会も幸福度が上がっていく」シナリオです。
“体温の上がるような経験”が待っています
――このビジネスモデルを生み出したきっかけは?
正直にいうと、初めから確固たる青写真が描けていたわけではありません。2005年に、知り合いの歯科医師から「歯科衛生士が採用できない」という悩みを打ち明けられたところから始まります。ちょうど私が自分の手で事業を起こしてみたいと思い始めていた時期だったことや、もともとヘルスケア市場の成長性に関心があったこともあって、「歯科衛生士求人から展開していけば、きっと大きな社会貢献への道筋が見えてくる」と直感したのがきっかけです。歯科の知識など全くない状態からスタートしましたが、進んでいくうちに業界が抱える時代的な課題や口腔衛生と全身との深いつながりを知ることになり、次第に直感はビジョンへと具体化していきました。社会構造全体が予防歯科シフトを必要としているという認識の下、今では求人サービスだけでなく、歯科衛生士養成機関の学生募集支援、オーラルケア産業とのアライアンス事業、動画やラジオなどを活用した予防歯科啓発事業なども推進しています。
――どんな人と一緒に働きたいですか?どんな人だと活躍できますか?
仕事を通じて、大きな感動、達成感、成長を味わいたいという思いを持っている人と、一緒に未来を創造していきたいです。「歯科にかかわる仕事」と聞くと、少し地味に耳に響くあるかもしれません。でも実際に当社で時間を過ごすと、「こんなにすごいことを成し遂げたのか」と目に映る世界の変化に驚くはずです。挑戦した人だけが味わえる、体温の上がるような体験がここには詰まっています。 今、日本に暮らす約1,200万人の方が、毎月歯科医院に通っています。それは、たった一か月の間に歯科医師・歯科衛生士は国内住民の約1割に接しているという意味です。たった一か月で、国内住民の1割が口腔に対する意識を変容させ、目に見える良い変化を人生にも世界にももたらしていく可能性がある。では、その1割が2割に増えたら?3割になったら?歯科衛生士の働き手をもっと増やせたら?予防歯科がすべての人の常識になったときの世界は? 私たちは、予防歯科というテーマから、新しい未来をエンジニアリングしようとしている。そんなチャレンジングな物語にワクワクしてしまう人と仕事ができたなら、きっと毎日は今よりもさらに楽しいに違いありません。